- 目標を立てたはいいけど、なかなか達成できない…
- 習慣を身につけられず、挫折してしまいます。
この記事では、こういった方へ向けて、if-thenプランニングというテクニックを徹底解説します。
この記事を読めば、目標達成率を2〜3高める方法を学ぶことができます。
if-thenプランニングとは?

イフゼンプランニングは、1980年代に社会心理学の分野で発見され、習慣化テクニックの王道といわれる最強のテクニックです。
その内容はとてもシンプルで、行動をするタイミングを事前に決めておく、というものです。
具体的には
もし(if)Aになったら、そしたら(then)Bという行動をする
if-thenプランニングの活用例
シンプルゆえ、さまざまなことに活用ができて、例えば、
- 火曜日、木曜日の16時になったら、30分サイクリングをする
- おかしを食べたくなったら、代わりにみかんを食べる
- 上司にイヤミをいわれたら、1分間深呼吸をする
- 集中力が切れたら、5分間だけ作業を続ける
というように、運動やダイエット、メンタル改善や仕事など、どんなジャンルでもOK。
アイデア次第で効果が倍増する、とても強力なテクニックです。
if-thenプランニングの効果

イフゼンプランニングについて、たくさんの実験が行われており、その効果は折り紙付き。
たとえば、ニューヨーク大学のピーター・ゴルウィツァー氏は、94件の実験データを分析し
イフゼンプランニングを使えば、目標達成率は大幅にアップする。その効果量は0.65だ
と指摘されています。
効果量とは、A(イフゼンプランニング)がB(目標達成率)にどれだけ影響をあたえるのかを表す数字。
1に近づくほど効果が高く、0に近づくほど効果が低いです。
0.5を超えるとかなり優秀とされているため、0.65という数字の高さがわかりますね。
if-thenプランニングが効果的な理由
イフゼンプランニングがこれほど効果的な理由は、脳が「AならばB」という文章を理解、記憶しやすいためだといわれています。
人類は進化の過程で、生き延びることが最優先でした。
そのための行動は、自動的に反応するように進化してきました。
たとえば
- 猛獣に遭遇したら、逃げる
- 食べ物を見つけたら、とりに行く
- 暗くなったら、眠る
というように、ある刺激を受けると、特定の行動がうながされるようにできているんです。
if-thenプランニングの最大のメリット
イフゼンプランニングのメリットは、無意識に行動できること。
目標を達成できない理由のひとつに、「意思の弱さ」があると思います。
イフゼンプランニングを使えば、意志力を必要としません。
Aという刺激をきっかけに、Bという行動に意識が向くからです。
事前準備に、ほんのひと手間くわえるだけで、目標達成率が格段に上がります。
習慣化にも応用できる
このような理由から、イフゼンプランニングは、習慣化したいときにも使えます。
ある実験で、「運動を習慣にしたい!」という参加者を集め、2つのグループに分けました。
- グループ①:「運動を習慣化する」というシンプルな目標
- グループ②:「月曜日、水曜日、金曜日になったら、仕事の前に1時間ジムで運動をする」というif-thenプランニングの形の目標
というように、異なる目標を立て、習慣化に取り組んでもらいました。
すると、その結果は明らかで、
普通の目標を立てた参加者の39%しか運動を習慣にできなかったのに対し、イフゼンプランニングを使った参加者の91%が運動を習慣にしました。
このように、良い習慣をつけたいときにも活用できます。
【応用編】if-thenプランニングの効果を高める3つのコツ

イフゼンプランニングの効果を、さらに20〜30%高める方法を3つ紹介します。
ポイントその①:具体性
いかに具体的に設定できるかが重要です。
たとえば
火曜日になったら、ランニングをする
と設定したとします。
ですが、これでは不十分で
- 火曜日の何時にやるのか?
- どれくらいランニングするのか?
がわかりません。
- いつ
- どこで
- 何をするのか
を明確に決め、脳が迷わないための導線づくりが大切。
この点をふまえ、
火曜日の18時になったら、30分間いつものコースをランニングをする
というように、できるかぎり具体的に設定してみてください。
ポイントその②:障害への対策を立てる
事前に目標達成を妨げる障害を考え、その対策を立てておく、というテクニック。
- 達成したい目標を1つ選ぶ
- 目標達成の障害を考える
- その対策を考える
- 対策をイフゼンプランニングの形に落とし込む
の4ステップです。
ダイエットを例に、具体的に整理してみましょう。
ステップ①:目標を1つだけ選ぶ
絶対に達成したい目標をひとつ選んでください。
今回は、
半年後までに3キロ痩せて、ウエスト76センチのジーンズを履く
という目標を例にとります。
また、下記の記事では、科学的に正しい目標設定について学べる「やり抜く人の9つの習慣」について解説しています。
目標をどうやって立てたらいいかわからない!という方はあわせてご覧ください。
ステップ②:目標の障害を考える
- おかしを食べすぎてしまう
- 急な飲み会に誘われてしまう
- 運動する時間がない
3〜5つくらいを目安に書き出してみてください。
ステップ③:対策を考える
ステップ2であげた、障害の対策を考えます。
- 代わりにドライフルーツを食べる
- 飲み会には即答しない
- 運動するタイミングを決める
ステップ④:イフゼンプランニングの形にする
ステップ3の対策を、イフゼンプランニングの形に落とし込みましょう。
- おかしを食べたくなったら、ドライフルーツを3つまで食べる
- 飲み会に誘われたら、とりあえず「予定を確認する」と伝える
- 月曜日、水曜日、金曜日の18時に、30分間ランニングする
このように、目標達成を妨げる対策にイフゼンプランニングを使えば、より達成が近づきます。
ポイントその③:習慣を連鎖させる
行動と行動をつなげ、いい習慣を連鎖させるのもオススメ。
たとえば、
- AしたらBする
- BしたらCする
- Cしたら今度はDする
というように、ある行動を起点にして、どんどん連鎖させます。
いわゆるルーティン化ですね。
筆者の朝のルーティン
僕はこの方法を使って、朝のルーティンを決めています。
- 朝起きたら、コップ一杯の水を飲む
- 水を飲んだら、20分ランニングをする
- ランニングから戻ったら、シャワーを浴びる
- シャワーを浴びたら、10分間瞑想をする
- 瞑想をしたら、ブログを書く
というように、行動と行動を連鎖させ、習慣を作っています。
ポイントは歯磨きにあり!?
ポイントは、すでに習慣になっている行動に新しい行動を結びつけること。
その行動がきっかけとなり、無意識のうちに行動がうながされるからです。
朝の歯磨きがすでに習慣になっている方は、そこから運動や読書、副業などにつなげてみてはいかがでしょうか。
今回は以上です。
ちなみに、朝のルーティンとしておすすめなのが瞑想です。
1年間で3000分瞑想した僕が、瞑想のメリットや継続のコツについて解説しました。
「なにかいい習慣を身に付けたい」という方はぜひ参考にしていただければ幸いです。
それでは!
参考にした本
- ハイディ・グラント・ハルバーソン,「やり抜く人の9つの習慣」,ディスカバー
- 鈴木祐,「最高の体調」,クロスメディア・パブリッシング
- メンタリストDaiGo,「超習慣術」,ゴマブックス
- メンタリストDaiGo,「倒れない計画術」,河出書房新社
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