内向的でHSP気質があるから、なかなか行動できない…
でも行動力が大事ってよく聞くし…
行動できない私はダメなのかな…
今回はこんな、行動できずに悩んでいる方へ向けた記事です。
最近、たくさんのインフルエンサーがそろって口にしているのは「今すぐ行動しよう!」「行動力が足りない!」というメッセージ。
しかしそうはいっても、なかなか行動できないものですよね…。
僕は、内向的な性格とHSP気質を持っています。色々と悪い面ばかりを考えてしまい、なかなか行動できずに悩んでいました。
毎日毎日「明日こそは勉強を始めよう!」と意気込むものの「結局今日もなにもできなかった…」と、自分を攻め「ダメな人間だ」とさえ思っていました。
でもあるとき、内向型やHSPには慎重に行動する特徴があるということを知りました。
それからは自分に合った方法でゆっくり前に進んでいけばそれでいいじゃん、と思うようになったんですね。
この記事ではそんな僕が、内向型HSPの行動戦略や行動できない理由、行動する前におさえておくべきポイントについてお話します。
「今すぐ行動!」を真に受けてはいけない理由についてもお話していますので、ぜひご覧くださいね!
内向型HSPはすぐ行動できない。でも慎重に行動するという強みがある
たしかに内向型HSPさんは、なかなか行動できないという一面もあります。
僕らはリスクやデメリット、失敗したときのことなど、物事の悪い面に目が行きがちなので、思うように腰が上がらないんですよね。
でも性格心理学の分野では「あらゆる性格にはメリットもデメリットもある」と考えます。
つまりどんな性格特性も、状況によって強みにも弱みにもなるということですね!
じゃあすぐに行動できないことにどんな強みがあるのかというと、それは慎重さです。
悪い面に気がつくことで入念に事前準備をしたり、状況を正しく分析したり、失敗を避けるために頑張れたり、物事をスムーズに進められるんですね。
なのでどのように行動していくか、どんな分野の勉強をするか、どんな会社に転職するかなど、今後の行動方針を決めるときに、大いに役立つわけです。
僕らに合っているのは「アイデアを寝かしつつゆっくりと形にし、試行錯誤を重ねながらゆっくりと行動する」こと。
「今すぐ行動!」は無視してOKです!
なぜ内向型HSPは、すぐ行動できないのか?
ではなぜ僕らは、外向的な人たちとちがってなかなか行動できないのでしょうか?
そんな疑問を解決するべく、性格心理学の考え方を参考に、内向型HSPが行動できない理由を考えていきましょう。
刺激を求めない
こちらは「内向型」に関連することですが、僕らは行動するモチベーションがそれほど高くありません。「外向性」は「いかにポジティブな刺激を求めるか」というものだからですね。
たとえば外向的な人が飲み会やパーティによく参加するのは、「楽しい時間を過ごしたい」という気持ちがものすごく強いからなんです。
楽しいとか嬉しいとか気持ちいいとか、ポジティブな経験を強く求めるからこそ、あそこまで活動的になれるわけです。
一方で内向的な人は、求める感情が強くありません。なので「パーティに行くくらいなら、家で1人でアニメ観たほうが良いよね」となると。
ただ、これは「求めるかどうか」という話なので、実際に楽しいという感情は覚えます。
あなたもランチに行くのはものすごく億劫だったけど、実際行ってみたらすごく楽しめた、といった経験をしたことがあるはずです!
このように楽しい経験を求める感情が弱いことが、僕らはすぐ行動できない原因のひとつなんです。
悪い面に目が行く
こちらは「HSP」に関連するところですが、僕らは物事の悪い面に目が行きます。
なぜなら、ネガティブな感情に強く反応するからですね。
HSPさんは、性格心理学で「神経症的傾向」と呼ばれるものが強い傾向にあります。あなたもこんな経験があるのではないでしょうか?
- 友人から言われた冗談が、いつまでも心に残っている
- 相手にどう思われるかが怖くて、なかなか発言できない
- まわりに機嫌の悪い人がいると、自分も影響されてしまう
ちなみにこれ、全部僕のことです…。
HSPさんはいろんなことに気が付きやすい分、悪いところにも目が行きます。
そのマイナスな一面から強く影響されてしまうため、結果的になかなか行動できなくなってしまうわけですね。
内向型HSPが行動する前におさえておきたい4つのポイント
ここまで見てきたように、内向型HSPさんは入念な事前準備を必要とします。なのでカギになるのは、きちんとした準備の方法を知っていること。
とはいっても「具体的にどんなポイントに注意すればいいの?」と思ったかもしれません。
なのでこでは一例として、心理学者のピーター・ゴルヴィツァー氏が考案した「心理対比」というテクニックを紹介します。
そんな心理対比の具体的なステップは、下記のとおりです。
- 行動を選ぶ
- 行動した時どんなポジティブな気分になるか想像する
- 行動をはばむ障害について考える
- 障害への対策を立てる
具体的な例をまじえながら、わかりやすくお話していきますね!
その①:行動を選ぶ
まずは、行動選んでください。
たとえば下記のようなイメージです。
- 仕事のために英語の勉強を始める
- 痩せるためにジムに通う
- 仕事がつらいから転職活動を始める
ポイントしては、あなたが本当にやりたいと思う行動を1つだけ選ぶこと。
あれもこれもやろうとすると混乱してしまうので、大事なことだけに絞りましょう!
その②:行動した時どんなポジティブな気分になるか想像する
次に行動をした時、どれだけいい気分になるかを想像してみましょう。
- 英語→仕事の幅も広がるし、趣味の海外旅行も楽しめそう!
- ジム→日に日に体が変わっていくことを実感できる!
- 転職→自分の居場所はほかにもたくさんあるとわかり、気持ちが楽になった!
「今すぐ行動してみたい!」と思えるくらい、ポジティブなことを書き出してみましょう!
その③:行動をはばむ障害について考える
そしてここからが、内向型HSPさんにとっては重要なポイントです。その行動をはばむ障害について洗い出していきます。
- 英語→仕事にドッと疲れてしまい、学習する気力がない
- ジム→初めは通っていたが、次第に幽霊会員になった
- 転職→自分に合った求人が見当たらない
本当に実現しそうな、具体的なところまでイメージしていきましょう。
なかなかつらい作業ですが、現実を正確に把握できるのも僕らの強みですよ!
その④:障害への対策を立てる
最後に、前項で挙げた障害に対する対策を考えます。
- 英語→朝30分早く起きて勉強する
- ジム→「火曜木曜の仕事終わりに必ずジムに行く」と決める
- 転職→自分はどんな会社で働きたいのか、自己分析を深める
ここではひとつずつしか挙げていませんが、複数の対策を立てておくのがおすすめです!
if-thenプランニングを使ってみよう!
障害に対する対は、if-thenプランニングの形に落とし込むのがおすすめです。
if-thenプランニングとは、最強の習慣化テクニックのことで、下記のような簡単な構造に当てはめるだけでOKです。
- (if)もし〜になったら
- (then)〇〇する
くわしいお話は【最強】if-thenプランニングでラクラク習慣化!例やコツも解説という記事をご覧ください!
内向型HSPがすぐ行動すると、悲劇が待っているかも
最後に補足として、内向型HSPさんが直感的に行動してしまうと、しんどいかもしれませんよというお話しをします。
もし見切り発車で行動してしまった場合、まず間違いなくトラブルやイレギュラーな事態に見舞われるはずです。
僕らは情報処理のスピードが遅いため、状況に臨機応変に対応するのがそれほど得意ではありません。それは外向的な人に向いているスタイルです。
仕事で言えば、下記のようなシーンが当てはまるでしょうか。
- クレーム対応
- 細かい修正依頼
- 追加資料の作成
「やっと終わった〜!」と思ったのに、急な対応が必要になると疲れてしまいますよね。
医療事務で働いていたときは、イレギュラー対応の連続だったので、本当につらかったです…。
つまりすぐに行動したとしても、トラブル対応に追われてしまうかもしれないわけです。
スタート地点がちがうだけで、ゴールは変わらない
もしかしたら「行動が遅くなったら、成果がでるまで時間がかかっちゃうのでは…?」と感じたかもしれません。
たしかにあれこれ考えると、行動するスタートは遅くなってしまいます。
でも一度ゴーサインが出てしまえば、入念な事前準備のおかげで比較的スムーズに物事が進んでいきます。
一方で今すぐ行動派は、トラブルが起きがちです。軌道修正やトラブル対応にも時間がかかります。
だから結局、今すぐ行動しても入念に準備をして行動しても、ゴールに辿り着くタイミングは一緒なわけですね。
でもできるだけトラブルへの対策を考えておけば、動き出しもスムーズになるはず。
心理対比を用いて、いくつかの対策をもっておきましょう!
すぐ行動できない、それは慎重であることの裏返し
以上、内向型HSPはすぐに行動する必要はない!とお話ししました。
本記事の内容をざっくりとまとめます。
- 内向型は刺激を求めないので、あれもこれも行動できない
- HSPはいろんなことに気がつくので、悪いところも強調される
- 行動する前に、心理対比を使って事前に対策を立てるべし
人によって向き不向きはありますので、あなたに合った方法で進めるのがベターです。まわりの意見に流されず、あなたの道を歩んでみてください!
他にも内向型は、たくさんの特徴を持っています。
下記の記事でくわしくお話ししているので、この機会に自己理解を深めてみてくださいね。